かんこ焼き ~相模原市の伝統食~

突然ですが、みなさんは「かんこ焼き」をご存じでしょうか。

江戸時代から相模原市津久井地域に伝わる郷土料理になります。見た目は、大判焼きの形をしたおやきといったところでしょうか。

農林水産省のページでも紹介されています。

現在は販売されていないかんこ焼きを津久井商工会の方たちが復活させようと様々な取り組みをされています。

そんな中、淵野辺小学校の5年1組では、総合的な学習の時間に、相模原市の農業の特色や伝統的な農作物について学習を進めており、先日津久井商工会の方からかんこ焼きのつくり方を学ぶ調理実習が行われました。

今年11月10日(日)に開催される市制施行70周年記念『第60回相模原市農業まつり』では、そちらの総合学習の成果を中間発表する予定であり、どのようなことをされているか覗かせてもらおうと、私も調理実習に参加させてもらいました。

かんこ焼き調理実習

津久井商工会の方より作り方の説明が行われ、各班に分かれ調理を開始しました。

作り方の説明が行われる様子

調理の流れとしては下記の(1)~(5)となります。

(1)小麦粉などから生地を作る

生地を作る様子

(2)生地に具材を包む

生地に包む具材を分けている様子

(3)形を整え焼く

横面もしっかり焼いている様子

(4)焼いたものを蒸す

蒸した後少し冷ましている様子

(5)完成

なぜ、かんこ焼きが地域の食べ物となったのか?

調理の終了後、津久井商工会によりかんこ焼きについての話が行われました。

「相模原市の土壌は火山灰が主となっていて、水はけがよい特徴がある。そのため、昔からあまり水田が多くなく、お米の代わりに饅頭やうどんを食べる小麦の文化があった。季節ごとに具材を変え、6月には鮎の腑を使った料理、9月はキノコやサツマイモ、クリなどをかんこ焼きの中に包んでいた。正月には酒饅頭を100個や200個作り親戚や近所の人に配ったりした。そのような食文化、昔はこんなものがあったということを知ってもらえると嬉しい。」

かんこ焼き実食と感想

今回のかんこ焼きの中につめた具材は、あんこと切干大根であり、半分に切ったものを1切ずつ私もいただきました。

生地に少し塩味が効いており、パンとはまた違った食感で大変美味しかったです。

中に入れる具材は、甘いものもしょっぱいものも生地に合うため、食事としてもデザートとしても、いろんな食べ方ができそうです。

ブランド化推進品目ですと、ブルーベリージャムやごぼうの漬物、津久井在来大豆の味噌を使った味噌炒めなどが合うかなと考えながらいただきました。

5年1組の皆さんも、中に何をつめると美味しいか考えているようです。

総合学習の成果の中間発表

現在、淵野辺小学校、旭小学校、谷口台小学校の3つの小学校がそれぞれ総合学習の時間を使い、相模原市の農産物に関わる学習を進めています。

11月10日の農業まつりにて、総合学習の成果の中間発表を行うブースを用意する予定ですので、ぜひたくさんの方に見に来ていただけると嬉しいです。

市制施行70周年記念『第60回相模原市農業まつり』集中行事

◆場所 淵野辺公園中央広場
◆日時 令和6年11月10日(日)午前9時15分から午後2時30分まで

農業まつりの告知ページ

相模原市の伝統と未来を楽しみながら考える農業まつり。

様々なブースが作られ、大変楽しめる内容になっていますので、ぜひお越しください!